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4歳の悩みごとTOP3!ケンカやおねしょ、性格について先生が解説!

4歳の悩みごとTOP3!ケンカやおねしょ、性格について先生が解説!

保育園での集団生活に慣れて、動きもだんだん活発になる時期です。楽しそうにお友だちと一緒に遊ぶことも増えてきたけど、前に比べるとなんだかちょっと慎重になってきていいたり、我慢したりしているようなところも。
では、保育園で過ごす4歳の子どもの様子について、①お友だちとの関係②生活習慣の中で特別苦手なこと③性格(個性)を3つに分けて順番に、その具体的な悩みごとと、解決策についてお話したいと思います。

悩みごと①お友だちとの関係

ケンカやトラブルが増えた

子どもが「今日~くんとケンカしたんだ」と言ったり、「~ちゃんが嫌なことしてくるの」ということが増えたと感じることはありませんか?
今まで「~ちゃんはね、~なんだって」とその子のことを話したりすることはあったけど、上手くいかなかったことを話すなんて、大丈夫かな?と心配ですよね。

なぜケンカやトラブルが増えた?

なぜ4歳くらいになるとお友だちとのケンカやトラブルが増えるのでしょうか。それは、今までは自分のイメージを楽しむ「一人遊び」をしていた子が、だんだんお友だちと一緒にイメージを持って遊ぶ「連合遊び」をするようになるからなのです。

お友だちと同じイメージを持って遊ぶには、それぞれの「こうしたい」「ああしたい」という気持ちを一つにしないといけないのですが、そこでお互いが自分の意志を曲げたくないのでケンカになってしまうのですね。

つまりこの頃のケンカやトラブルは、お友だちと上手に遊べるようになるためには必要なことなのです。こういった経験をすることで子どもは「いつも自分の思い通りになるわけではない」ということや、「お友だちにも自分と同じように思いがある」ということを理解していきます。

ですので、お家の人は「どっちが悪いの?」と言ったり、「ちゃんとごめんねしたの?」などと結果を聞く前に、「どうしてケンカになったのか」といういきさつを子どもに聞いてみて下さい。

そう聞くことで、どちらが悪いというわけではないということが分かったり、子どもに相手の気持ちを気付かせてあげるチャンスになるからです。

何かあれば気軽に先生に相談を!

でももし最初のきっかけは意見の食い違いだったとしても、どちらかがカッとなって手を出してしまっていたり、それによってケガをしたのに先生から何の報告がなかったのであれば、担任の先生に報告したほうが良いと思います。

どんな理由があるにせよ、相手を傷つけることはしてはいけないということが社会的なルールだからです。そこは子どもたちみんなに理解させていかなければならないと思います。

言葉による暴力も気にかけて!

手を出す、ケガをする、ということ以外でも、言葉による暴力についても一緒です。もしかするとクラスの中には何かに不満を感じていてついお友だちに嫌なことを言ってしまう子どももいるかもしれません。

しかし、不満があるからといって、お友だちを傷つけるのは良くないということは教えていかなければならないことですので、「こんなこと先生に話していいのかしら・・・」と悩まずに相談しましょう。

もしかすると、ついお友だちを傷つけてしまうというその子の行為はすぐには治らないかもしれません。しかし、きちんと「ごめんね」と謝れるのであれば、子ども同士は仲良く出来たりするものです。そういった子どもたちのお友だちとの関わりの様子は、心配であればいつでも担任の先生に聞いてみても大丈夫ですよ。

悩みごと②生活習慣の中で特別苦手なこと

お昼寝中によくおねしょをしてしまう

昼間は全然失敗しないでトイレでおしっこ出来るのに、お昼寝の時によくおねしょをしてしまう子っていますよね。本人に悪気があるわけじゃないのはわかっているんだけれど、何とかならないかな・・・と思うと思います。

おねしょの原因は?

子どもは起きている時は脳からの「おしっこがでるよ~」という刺激をすぐに察知できるのですが、眠っている間はなかなか察知できないのです。それに加えて、膀胱に溜められるおしっこの量が少ないと、我慢できずに出ちゃうんですね。

さすがに4歳になったのにお昼寝でオムツを履くわけにはいかないですし(子どもも嫌がると思います)、成長するまでは仕方ないことなのですが、なるべく防ぐ努力をする方法はいくつかあると思います。

おねしょを防止する方法は?

まずは、寝る直前と起きたらすぐにトイレに行くようにすること。子どものころは10分、15分の違いが大きいですからね。寝る直前、起きたらすぐは大人からも声をかけてあげましょう。

そして次は、途中で起こすということ。これは、寝起きと寝付きが良い子には良い方法なのですが、あまり良くないとグズグズしている間に失敗しちゃったり、トイレ後なかなか寝付けず、少しかわいそうかもしれません。

そしてもう一つは寝る前は水分を取らないようにすること。だいたいお昼ご飯を食べてから寝るまでの間でいいと思います。やはりたくさん水を飲んだら、おしっこに行きたくなってしまうものですしね。

お家でのお昼寝だけではなくて、保育園でも同様にお昼寝の時間におしっこを失敗することが多い場合は、担任保育士と相談して、以上のことに配慮してもらうようにお願いすると良いと思います。

急におねしょをするようになった原因は?

それと、今まで失敗することなんてなかったのに、急に失敗するようになった子どもについてですが、2つの理由が考えられると思います。1つ目は気温が下がったということです。

気温が下がる(寒くなる)と子どももトイレが近くなります。ですので1枚多めに服を着せたり、上にかけるものを暖かいものにしたり、1枚多くかけてあげたりしてあげましょう。

2つ目は、何か心配ごとがあるです。つまり、何らかの心因ストレスを抱えていて、それがおしっこを失敗してしまう原因になっているということです。4歳といっても自分から心配なことを上手に話せる子はなかなかいません。

何かお家で心配なことがあるかな?もしかしたら保育園であるのかな?と考えてみたり、子どもに直接聞いてみたりして下さい。もちろん、担任の先生に相談しても良いでしょう。子どもに聞く時は「何でも話していいんだよ。いつもあなたの味方だよ。」という気持ちを持って聞いてあげて下さいね。

悩みごと③性格(個性)

消極的になる

今まではいつも自分のやりたい遊びに夢中になったり、話したいことを好きに話したりしていたのに、なんだか最近はこちらの様子をうかがっているような気がする。どうしたのかな?何か心配なことでもあるのかな?

4歳くらいになると、お家の人に「~してもいいの?」と聞いたり「~しちゃだめなんだよね」と尋ねることが増えてきます。これは、「自分が周りの人にどう見られているのか」ということを意識しだすからなんですね。

なので「~ちゃんはああやっているから」という理由で同じことをしたり、「先生がだめって言ったから」という理由でやりたくてもやらなかったりするようになります。周りを見ながら、みんなと同じ様に行動することが大切だと思うようになる時期です。

ですので、子どもは常に「正しい行動」だったり、「間違えのない答え」のようなものを探します。しかも、それが分かっているので「間違えたらどうしよう・・・」と思って消極的になってしまうのです。

よくあるのが、「絵を描きたがらない子」です。どうして描きたくないかというと、「上手く描けないから」なんです。大人からしてみると、「自分の描きたいように描けばいいんじゃない?」と思うのですが、子どもはそれでは納得がいかないのです。

その時、実は子どもの頭のなかには「上手く描けているイメージ」というものが存在しています。それは先生の見本の絵だったり、本で見た絵だったりと誰が見ても上手な絵なのです。

でも、子どもは自分がそれと同じようには「描けない」ということを知っているのです。だから、「描けない」のです。これと同じことがこの位の子どもが色々なものに消極的になってしまう理由です。

ですので大人はこのように現実と理想の狭間で葛藤している子どもの気持ちを理解しつつ、まずは子どもが上手に出来ることから提案してみたり、出来ないと思ってるのであれば手伝ってあげていいと思います。

そうやって励ましたり、側で見守ってあげながら、子どもが勇気をだしてやってみよう!と意欲を見逃さないようにしてあげると良いでしょう。それが上手くいってもいかなくても、「がんばったね!えらいね!」といって褒めてあげることが、また次の意欲につながっていきます。

まとめ

最後にまとめとして、各悩みごとにおける解決策のチェックポイントを整理したいと思います。

■悩みごと①お友だちとの関係 ケンカやトラブルが増えた

  • ケンカやトラブルは、お友だちと上手に遊べるようになるために必要。
  • お友だちを傷つけることは絶対にダメということを理解させていく。

■悩みごと②生活習慣の中で特別苦手なこと お昼寝中によくおねしょをしてしまう

  • 子どもの特徴に合わせて、対処法を考える。
  • 気温の低下、子どもに心配ごとがないかなど考える。

■悩みごと③性格(個性) 消極的になる

  • 子どもが上手に出来ることを褒めたり、苦手なことは手伝ってあげる。
  • 上手くいかなくても、挑戦したことを褒める。

4歳くらいの時期は、お友だちと競争したり、反対に同じことをして安心したりするなて自分の気持ちを我慢してお友だちに譲ること」や「嫌だけど頑張ってみること」などを学んでいきます。

そしてだんだんと「お友だちと一緒に遊ぶことの楽しさ」を理解するようになり、「ルールを守らないと仲良く遊べない」ということも理解できるようになるのです。大人はそんな子どもの育ちを理解しながら、その時その時の子どもなりの思いに気付いてあげられると良いですね。

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