0歳児クラスに通う赤ちゃんの保護者さんから良く聞かれる悩みごと番外編です。まだ言葉が話せない赤ちゃんですから、「どうしてこんなことしてるの?」「こんな時はどうすればいいの?」と思うことって多いですよね?今回はその中から内容を3つに絞ってその行動の理由と解決法について考えてみました。赤ちゃんのことが分かるきっかけになってくれたらと思います。
悩みごと①「どうしてこんなに泣いているの…?」
なぜだかわからないけれど、赤ちゃんがものすごく機嫌が悪い時ってありますよね。
とりあえずオムツは変えたし、おっぱいやミルクも飲んでお腹もいっぱいなはず。さっきまでぐっすり眠っていたし・・・。もしかしてまだ眠たいの?
う~ん、わからない!!(涙)
まだ小さい赤ちゃんであればある程、泣いていることにあまり理由はなくて、赤ちゃんもどうして泣いているのかわからない。でも、なんとなく不快だから泣いていると言われています。
こんな時はどうしたらいい?
こんな時は泣いている理由があまりなくてなんとなく機嫌が悪いのねと思って抱っこして優しくあやしたり、背中をトントンしたり、歌を歌ってあげると赤ちゃんの機嫌が良くなったりすることもあるでしょう。
他には、抱き方を変えたり、外の空気にあてたり、周りの様子を見せたりすると機嫌が直ることもあります。そうやっているうちに、子どもの機嫌が良くなる方法みたいなものが分かってくることもありますのでぜひやってみて下さい。
また、理由があまりないのですから、泣き止ませることができない自分を責める必要はありませんよ!
真面目なママほど、「私って駄目なママ・・・」と自信を失くしがちです。そうではなくて、「泣き止んでもらおうと頑張ってるママ、素敵!」と思いましょう。
2か月頃の赤ちゃんの泣いている理由
また、2か月頃になると(個人差があります)泣いている理由が「かまって欲しい」ということがあるようになります。ですので、もし身のまわりのお世話をしたのに泣いているようであれば、「遊んでほしいのかな?」と思ってかまってあげて下さい。
抱っこして目を見て話かけてあげたり、ガラガラなどのおもちゃで音を聞かせてあげたり、大人の手やおもちゃを握らせてみたりなど赤ちゃんが「遊んでくれた!」と思うと泣き止むことが多いです。
4~5か月頃 の赤ちゃんの泣いている理由
だいたい4~5か月頃になると、泣いている理由がはっきりしてくると言われています。オムツかな?眠いかな?お腹すいたかな?ということ以外に、寒い?熱い?どこか痛い?かゆい?具合が悪い?など考えられる理由を色々と探してあげましょう。
この頃になると泣き方の違いでその理由を推測することが出来るようにもなってきます。色々な可能性を試してみるうちにその違いがわかってきますので、すぐに見つけられなくても「この泣き声はもしかして・・・」という具合に徐々に見つけていければ良いと思います。
また、それでも泣き止まない場合はやはり大人に「甘えたい!」ということだと思います。抱っこをすると泣き止むならば、たくさん抱っこをしてあげて下さい。その際はただ抱っこするだけではなくて、時々目を見て話しかけてあげると赤ちゃんは喜ぶでしょう。
でもずっと抱っこをしてあげられるわけではないですよね?そんな時はおもちゃで一緒に遊んだり、赤ちゃんが遊んでいるそばでその様子を見守ってあげるだけでも赤ちゃんは安心します。また、大人が見える場所にいるだけでも安心出来たりすることもあります。
そして、体が触れ合っているというのは赤ちゃんの情緒の安定に不可欠ですので、家事などが忙しくて抱っこしたり遊んだりしてあげられない時などはおんぶするのも良いと思います。
大人は赤ちゃんが泣いていると、「どうしたの?早く泣き止ませるにはどうしたらいいの!?」と思い、いつまでも泣き止んでくれないとだんだん育児にストレスを抱えてきてしまうものですよね。
でも赤ちゃんにとっては自分が泣いたらどうして泣いているのかな?と側でお世話をしてくれる大人がいることが何より大切なのです。そのことを繰り返すことで人に対する信頼感が育っていきますので、イライラせずに赤ちゃんの気持ちに寄り添いながら付き合ってあげて下さい。
悩みごと②「何でも口に入れるけど大丈夫?」
赤ちゃんの頃って近くにあるもの何でも口の中に入れちゃいますよね。でもそれってどうして?
何でも口の中に入れるから、感染症になったりしないか心配だし・・・。でも、赤ちゃんが何でも口の中にものを入れるのには大きな理由があるのです。
赤ちゃんが何でも口の中に入れちゃう理由
生まれてからしばらくは、寝て過ごすことが多かった赤ちゃんですが、だんだんと起きていることも増えてきて周りのものに興味が出てきて手を伸ばして側にあるものを触ろうとしますよね。
そして触って、にぎって、必ず口の中にものを入れ始めます。だから大人としては危ないものが近くに置いていないかいつも気を付けておかなければなりませんね。そしてものだけではなく、寝ながら自分の手や指、足なども口の中に入れ始めます。
この口に中になんでも入れちゃう行為は「口の中に入れて、それがどんなものなのかということを学習している」ということなんです。だから、安全なものであれば、口の中に入れることを汚いからといって、やめさせないでくださいね。
もしも衛生面が気になるようであれば、口の中に入れて遊ぶおもちゃは定期的に消毒してあげたり、タオルやぬいぐるみなどはお洗濯してあげれば大丈夫です。でも、口の中に入れて危険なもの(小さくて飲み込めるもの、長くて喉に刺さってしまう恐れのあるもの)は危ないので赤ちゃんの側には置かないでください。
少し大きくなって自分で動けるようになると、お部屋にいつもあるもの(テレビや窓ガラス)なども関係なくなめたりしますので、しっかりお掃除をしておきましょう。また、小さいゴミやほこりなども口の中に入れてしまうことがありますので、それらは「汚いからね」「食べられないよ」と言って口の中に入れさせないようにしたほうが良いと思います。
大きくなってくると、口の中に入れること以外でも大人の話を聞いて、良い・悪いが判断出来るようになりますので、大人が口の中にいれない方が良いと思うものはやめさせましょう。
もしも、食べられないものを口の中に入れてしまった時はすぐに吐き出させて口の中を切っていないかなど確かめて下さい。飲みこんでしまったのであれば、排せつ物を確認したり、心配であれば小児科で相談してください。
なお、手や足をなめるという行為も自分の手がどんなもので、どういう風に動くのかということを学んでいる行為です。手のしくみがわかってくると、自分で手や足を使えるようになってきますので、その発達の様子をぜひ楽しんでみてあげて下さいね。赤ちゃんが自分の手で遊んでいる行為はすごくかわいいですよ!
悩みごと③「手づかみで食べさせてもいいの?」
離乳食が始まってしばらく経ち、いつも嫌がらずに食べてくれるけど、食べさせようとすると嫌がって、自分でつかんで口の中に入れようとしたがるようになってきますよね。
でも、すごく汚れちゃうし、だんだんぐちゃぐちゃ混ぜて楽しんでいるように見えてきたり。遊び食べってどうしたらやめさせられるんでしょう?
赤ちゃんの食事で大事なことは?
赤ちゃんも離乳食に慣れてきて、食べることが楽しくなってくると、だんだん自分で食べたい!という意欲が出てきます。でも、まだ手の機能の発達が未熟なので上手くスプーンやフォークを使えず、手でつかんで食べ始めます。
この時期一番大切なのは、スプーンやフォークの使い方を厳しくしつけることではなく、この、自分で食べたい!という意欲を育むことです。ですので、手でつかんでモリモリ自分で食べているのであれば、やめさせずにそのまま食べさせてあげましょう。また、「いっぱい食べてえらいね~」「美味しいね、もぐもぐだよ」などと笑顔で話しかけることも大切です。
この時期の離乳食は「自分の手でつかんでたべられるもの」を用意してあげることも大切です。そうやって自分の手でつかんで食べる経験が、自分で食べることの意欲をさらに高めることになるので、ぜひ工夫してあげましょう。
もし汚れることが悩みなのであれば、食時の際はあらかじめ「汚れても良い環境」にしてあげるようにすると良いと思います。大きめの食事用エプロンを付ける、テーブルの下に新聞紙をしいて、片付けをスムーズに出来る工夫をすると良いでしょう。
遊び食べはどうしたらいい?
食事が始まってしばらく経って、赤ちゃんが食べ物を口に運ばずに遊んでいる様子が見られたら、「もういらないの?」と言って一度食事を下げてみて下さい。もしお腹がいっぱいであればそのまま「ごちそうさま」をするでしょうし、もっと食べたいのであれば食べたそうな素振りを見せるはずです。
もしも食べたがったのにまた遊び食べをするようであれば、「こうやって食べるのはだめだよ!」と言い聞かせて、今度は大人が食べさせるようにしても良いと思います。こうやって、「遊び食べはダメ」ということを伝え続けて下さい。
また、「遊び食べはダメ」と伝える時は言葉だけではなくて大人が怒った表情を見せることも大切です。大人の言葉がまだ理解出来なくても、赤ちゃんは大人の表情や雰囲気からいつもと違うということを感じ取るからです。
そうやって、「良い食べ方」と「良くない食べ方」をわかるように教えてあげることが大切です。すぐに赤ちゃんがわからなくても、途中で辞めずに同じ態度で続けていくことも大切ですよ。
ちなみにスプーンやフォークは強制してはいけませんが、子どもが興味を持てるようにいつも側に置いておいた方が良いと思います。使おうかな~という素振りを見せる時は積極的に持たせたり、使って食べさせてみると、学習するきっかけづくりになりますよ。
まとめ
最後にまとめとして、各悩みごとにおける解決策のチェックポイントを整理したいと思います。
■悩みごと①「どうしてこんなに泣いているの?」
- なんとなく機嫌が悪いということを理解し、大らかな気持ちでいる。
- 泣き止まなくても自分を責めない。
- 機嫌が良くなる方法を色々試したり、泣き方の違いで理由を推測してみる。
- 甘えたい気持ちを受け止め、抱っこやおんぶをしてあげる。
■悩みごと②「何でも口に入れるけど大丈夫?」
- 赤ちゃんは口の中にものを入れて、それが何かを学習する。
- 危険なものは側に置かない。
■悩みごと③「手づかみで食べさせてもいいの?」
- 手づかみでも、「自分で食べたい!」という意欲を大切にする。
- 言葉+表情で「遊び食べはダメ!」ということを伝える。
今回は赤ちゃんの「こんな時気持ちがわからない!」というテーマで、内容を3つに絞ってお話させて頂きました。赤ちゃんの行動についてはわかっていないことも多いと言われているのですが、とにかく近くの大人(特にママ♡)にたくさん甘えたいし、かまってもらいたいのです。
もうなんかよくわからないなあ~という時は少し肩の力を抜いて赤ちゃんの様子をよく観察してみて下さい。もしかして?というサインを受け取ってあげられるかもしれないですし、ママが側にいてくれているだけで、にこにこしてくれるかもしれませんよ。